Linux基本コマンド10選:初心者必須ガイド(まず手を動かして覚える)

基本コマンド入門 - Linuxコマンドの基礎

この記事でできること

  • 「今どこにいる?」「何がある?」を pwd/ls で即答できるようになる
  • ファイル/ディレクトリ操作(作る・見る・コピー・移動・削除)の基本が身につく
  • ありがちな詰まり(No such file / Permission denied / 上書き事故)を自力で復旧できる

想定読者:Ubuntuでサーバを触り始めた新人(ローカルPCでもOK)

前提:危険操作あり(rm)。「練習用ディレクトリ」の中だけで実行すること

先に結論(最短の型)

1) pwd → 2) ls -la → 3) cd → 4) mkdir -p → 5) touch → 6) echo ... > file → 7) cat → 8) cp -i → 9) mv -i → 10) rm -i

目次

  1. まずは安全な練習環境を作る
  2. pwd:現在地を確認(迷子防止)
  3. ls:一覧表示(まず見る)
  4. cd:移動(No such の王様)
  5. mkdir:ディレクトリ作成(-p は保険)
  6. touch:空ファイル作成
  7. echo:文字を出す
  8. cat:内容表示
  9. cp:コピー(-i は事故防止)
  10. mv:移動・リネーム(-i は事故防止)
  11. rm:削除(慎重に)
  12. よくあるトラブルと解決方法
  13. 効率化テクニック
  14. 実践課題(10分で終わる)
  15. 次に読む

まずは安全な練習環境を作る(ここ以外で試さない)

「どこで作業してるか分からない事故」を防ぐため、最初にこれを実行してください。

$ mkdir -p ~/pgym/basic-commands
$ cd ~/pgym/basic-commands
$ pwd
$ ls -la
/home/user/pgym/basic-commands
total 8
drwxr-xr-x 2 user user 4096 Dec 17 10:00 .
drwxr-xr-x 3 user user 4096 Dec 17 10:00 ..

ポイントこのディレクトリの中だけで練習します。迷子になったら pwdls -la に戻る。

1) pwd:現在地を確認(迷子防止)

基本

$ pwd
/home/user/pgym/basic-commands

よくある詰まり → 復旧

  • 「今どこで作業してるか分からない」
    → 復旧:まず pwd、次に ls -laこの2つで状況の8割が分かる
  • シンボリックリンクを辿っていて「表示と実体がズレる」ことがある
    → 復旧:慣れてきたら pwd -P(実体パス)も覚える(今は知らなくてもOK)

2) ls:一覧表示(まず見る)

基本

$ ls

実務でまず使う型(これだけ覚えれば強い)

$ ls -la
total 12
drwxr-xr-x 2 user user 4096 Dec 17 10:00 .
drwxr-xr-x 3 user user 4096 Dec 17 10:00 ..
-rw-r--r-- 1 user user    0 Dec 17 10:01 a.txt

見る場所(超重要)

  • 先頭:-(ファイル) / d(ディレクトリ)
  • rwx:権限
  • user user:所有者/グループ

よくある詰まり → 復旧

  • 隠しファイル(.env など)が見えない
    → 復旧:ls -a または 最初から ls -la
  • 「権限とか所有者が分からない」
    → 復旧:ls -la を使う(ls だけだと情報不足)

3) cd:移動(No such の王様)

基本

$ mkdir -p dir1
$ cd dir1
$ pwd
/home/user/pgym/basic-commands/dir1

よく使うショートカット

$ cd ~      # ホームへ
$ cd ..     # 1つ上へ
$ cd -      # 直前へ戻る

よくある詰まり → 復旧(必修)

bash: cd: xxx: No such file or directory

  • 原因の99%:打ち間違い or 現在地が違う
  • 復旧の型:
    1. pwd(現在地確認)
    2. ls -la(候補確認)
    3. スペルをコピーして cd

スペースを含むディレクトリ名

  • → 復旧:cd "My Documents" のように引用符で囲む

4) mkdir:ディレクトリ作成(-p は保険)

基本

$ mkdir my_project

実務の型(親が無くても作る)

$ mkdir -p projects/web/frontend

出力は通常なし(成功したら無言)。

よくある詰まり → 復旧

  • File exists:同名がすでにある
    → 復旧:ls -la で存在確認。作り直しではなく名前を変える
  • Permission denied:権限がない場所に作ろうとした
    → 復旧:作業場所を ~/ 配下にする(まずはそこだけ触る)

5) touch:空ファイル作成(中身は増えない)

基本

$ touch a.txt b.txt
$ ls -la
-rw-r--r-- 1 user user 0 Dec 17 10:05 a.txt
-rw-r--r-- 1 user user 0 Dec 17 10:05 b.txt

よくある詰まり → 復旧

  • 既存ファイルに touch すると「作成」ではなく更新時刻が変わる
    → 復旧:意図通り。中身は変わらない(混乱しがち)

6) echo:文字を出す(> は上書き、>> は追記)

基本(表示)

$ echo "Hello Linux"
Hello Linux

ファイルに書く(上書き / 追記)

$ echo "first line" > memo.txt
$ echo "second line" >> memo.txt
$ cat memo.txt
first line
second line

よくある詰まり → 復旧

  • > で上書きしてしまった(追記のつもりだった)
    → 復旧:次回から >> を使う。上書き防止には set -o noclobber 等もあるが、初心者はまず >> を徹底
  • Permission denied(書き込みできない場所)
    → 復旧:ls -la で権限確認 → ~/ 配下へ

7) cat:内容表示(巨大ファイルはやめる)

基本

$ cat memo.txt

行番号付き(ログや設定で便利)

$ cat -n memo.txt
     1  first line
     2  second line

よくある詰まり → 復旧

  • 巨大ファイルを cat して画面が流れて読めない
    → 復旧:less を使う(この記事の10選には入れてないが実務必須)
    例:less /var/log/syslog(終了は q
  • No such file or directory
    → 復旧:ls -la でファイル名確認(綴りミスが多い)

8) cp:コピー(-i は事故防止)

基本(ファイルコピー)

$ cp a.txt a-copy.txt
$ ls -la

実務の型(上書き確認あり)

$ cp -i a.txt memo.txt
cp: overwrite 'memo.txt'? 

ディレクトリをコピー(-r)

$ mkdir dir2
$ cp -r dir1 dir2/dir1-backup

よくある詰まり → 復旧

  • cp: cannot stat 'xxx': No such file or directory
    → 復旧の型:pwdls -la → パス/スペル修正
  • 上書き事故が怖い
    → 復旧:最初から cp -i を癖にする

9) mv:移動・リネーム(-i は事故防止)

基本(リネーム)

$ mv a-copy.txt a2.txt
$ ls -la

基本(移動)

$ mkdir moved
$ mv a2.txt moved/
$ ls -la moved

実務の型(上書き確認あり)

$ mv -i memo.txt moved/

よくある詰まり → 復旧

  • 「移動したつもりが見つからない」
    → 復旧:ls -la、次に find . -name "memo.txt"find記事へ
  • 上書きしてしまうのが怖い
    → 復旧:最初から mv -i

10) rm:削除(ここだけは"慎重すぎる"くらいでいい)

基本(ファイル削除)

$ rm a.txt

実務の型(確認あり:最初はこれだけでいい)

$ rm -i b.txt
rm: remove regular file 'b.txt'? 

よくある詰まり → 復旧

  • rm: cannot remove 'dir1': Is a directory
    → 復旧:ディレクトリは rm -r が必要(ただし危険。まず ls -la で中身を確認)
  • Permission denied
    → 復旧:権限がない。まずは勝手に sudo しない。原因切り分けは Permission denied 記事へ
  • ワイルドカード事故(例:rm -rf *
    → これは事故の王様。初心者は rm -rf を今は使わないでOK

よくあるトラブルと解決方法(最短の切り分け)

1) No such file or directory が出た

  • まず pwd
  • 次に ls -la
  • それでもダメなら「パスが違う」「スペル」「大文字小文字」が原因

2) Permission denied が出た

  • まず ls -la で「所有者/権限」を見る
  • むやみに sudo しない(根本原因が隠れる)
  • 直し方の型はPermission denied の直し方

効率化テクニック(最短で効くやつだけ)

  • Tab 補完:ディレクトリ/ファイル名を途中まで打って Tab
  • Ctrl + A(行頭へ)/ Ctrl + E(行末へ)
  • historyCtrl + R(過去コマンド検索)

実践課題(10分で終わる)

この課題は「現場で必要な型(作る→書く→確認→整理)」を一気にやります。

$ cd ~/pgym/basic-commands
$ mkdir -p my_profile
$ cd my_profile
$ touch profile.txt
$ echo "name: your_name" > profile.txt
$ echo "role: beginner" >> profile.txt
$ cat -n profile.txt

期待する出力例:

     1  name: your_name
     2  role: beginner

次に読む

検証環境

本記事のコマンドは Ubuntu 24.04 LTS / bash 5.2 で動作確認済みです。

実践で基本コマンドをマスターしよう

この記事で紹介した10コマンドの「型」を身につけたら、Penguin Gym Linuxの実践課題で手を動かして定着させましょう。